クラウチングスタートでのスタブロの活用術
陸上競技、短距離走で用いられるスタート方法は、立った状態からスタートを切る『スタンディングスタート』と、しゃがんだ状態からスタートを切る『クラウチングスタート』の2種類があります。
今回の記事では、クラウチングスタートについて、使用する器具と一緒に解説していきたいと思います。
クラウチングスタートの方法
クラウチングスタートでは、スターティングブロック、通称スタブロと呼ばれる器具を使い、「ひざを曲げて腰を落とし、姿勢を低くする」状態からスタートを切る方法です。
こちらが、スターティングブロックの画像です。
まず、フットプレート(足掛け)と呼ばれる部分に足を置き、両手を肩幅と同じか、少し広げた位置にて助走路に指を添えます。
位置について「On your marks(オン・ユア・マークス)」と呼ばれる状態です。
次に腰を上げて重心を腕へと移し、静止。
用意「Set(セット)」と呼ばれる状態です。
号砲(ピストル音)にてスタートを切ります。
スタブロをうまく活用する
うまくスタートを切るには、スタブロ(スターティングブロック)を最大限、活用する事が第一歩になります。
何度もスタート練習を行い、自身に最適なスタブロの構成を決めて行きましょう。
フットプレートの前後を決める
フットプレートには、一歩目が出る利き足を後ろ側に置くのが一般的です。
自然に立った状態で、後ろから背中を押された時に、「とっさに前へと出た方の足が利き足」
「残った方の足が軸足」という方法で、探る事が出来ます。
フットプレートの位置を決める
左右のフットプレート、どちらを前に置くか決まったら、次は前足部の位置を決めます。
フットプレートの位置が前すぎると、前足の「ひざ」の位置が高くなり窮屈な状態になります。
結果、セット時に猫背になりやすく、一歩目の伸びが短くなってしまいます。
フットプレートの位置が後ろすぎると、前足の「ひざ」の位置が下を向き、セット時に腕に重心を置きにくくなる状態になります。
結果、スタート時につんのめってしまう可能性が出てきます。
前足のセット位置はスタートラインから足2つ分が基本となります。
一度、この位置からのスタートを試し、少し前、少し後ろと、上記の事に気を付けて試し、自身に合うセット位置を選ぶと良いと思います。
フットプレートの間隔を決める
次はフットプレートの前と後ろの間隔を解説していきます。
標準的な間隔は、足1個分と言われています。
これより間隔を大きく取った際、小さく取った際、どのような変化が起きるでしょうか。
前後の間隔を大きく取ると、セット時に膝が伸びる気味になるので、後ろのプレートを押しにくい状態になります。逆に前足でのプレートは、押しやすくなります。
前後の間隔を小さくすると、セット時に両方の膝が曲がった状態になるので、両方のプレートを同時に押す事が出来るようになります。
が、猫背になりやすく、バランスも取りにくいので、体が柔らかく体幹がしっかりした方でないと難しいと思われます。
前足部、後足部、どちらのプレートを強く押したいのか?がポイントになってきます。
指導者等により、賛否両論がある事項なので、上記の事を念頭に入れつつ、色々と試してみるのが良いと思います。
スターティングブロックの紹介
こちらでは、練習に使えるスタブロを紹介していきます。
ニシ・スポーツ(NISHI) スターティングブロック室内用 T7301
メーカー希望小売価格:¥11,000+税
材質:ゴム
陸上競技用品メーカー、ニシ・スポーツさんより発売されている、室内練習用のブロックです。
2個1組で発売されていて、体育館等のフロアで使用出来るように滑り止め加工がされています。
屋外で練習出来ない時などに良いですね。
ニシ・スポーツ(NISHI) スターティングブロックAL4 NG1094B
メーカー希望小売価格:¥20,000+税
材質:レール、ブロック~アルミ合金
プレート上面~TPR
練習用スタブロです。
角度は4段階しか調整出来ませんが、練習に使う分には問題ないかと思います。
フットブロック部は、痛んだ際に別売りで購入する事も出来ます。
エバニュー(EVERNEW) 平行連結式スタブロMH EGA020
メーカー希望小売価格:¥12,000+税
材質:レール~鋼板
ブロック~鋼板ゴム張り
大手体育器具メーカー、エバニュー社より発売されている練習用スタブロです。
持ち運びやすいように持ち手が付いているのが便利ですね。
ブロック部の角度も調整可能です。
エバニュー(EVERNEW) 平行連結式スタブロST EGA017
メーカー希望小売価格:¥6,300+税
材質:レール~鋼板
ブロック~鋼板ゴム張り
コストパフォーマンスに優れた練習用のスタブロです。
必要最低限に作られているので、ブロック部の角度の調整は出来ません。
まとめ
スタブロを使用したクラウチングスタートにフォーカスを当てて、解説してみました。
短距離走のトレーニング方法という記事もありますので、合わせて参考にしていただければと思います。
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