陸上スパイクピンについて解説
陸上競技用のスパイクに使用するスパイクピンについて解説していきます。
間違えると、競技に参加出来ない事も発生しますので、十分に注意してください。
トラックに合わせたスパイクピンを選ぶ
陸上競技場のトラックにはオールウェザートラック(全天候型のトラック)とアンツーカートラック(土のトラック)の2種類があり、それぞれで使用するスパイクピンの種類が違います。
それぞれのトラック別にスパイクピンの解説をしていきます。
種目によってスパイクピンの長さが変わる
陸上競技用のスパイクピンは、競技種目により長さが変わります。
一般的に長い程、距離が短い種目向きで、距離が長くなるほどピンは短くなります。
トラック別の使用スパイクピンの一覧です。
オールウェザートラック/全天候型トラックに使用するスパイクピン
短距離種目 ・・・ 9ミリ OR 8ミリ
中距離種目 ・・・ 8ミリ OR 7ミリ
長距離種目 ・・・ 7ミリ OR 5ミリ
走り高跳び ・・・ 11ミリ OR 9ミリ
走り幅跳び ・・・ 9ミリ OR 8ミリ
槍投げ ・・・ 11ミリ OR 9ミリ
アンツーカートラック/土トラックに使用するスパイクピン
短距離種目 ・・・ 15ミリ OR 12ミリ
中距離種目 ・・・ 9ミリ OR 7ミリ(6ミリ)
長距離種目 ・・・ 7ミリ(6ミリ)
走り高跳び ・・・ 15ミリ(柔らかい土、雨天後にて18ミリ)
走り幅跳び ・・・ 15ミリ OR 12ミリ
槍投げ ・・・ 15ミリ OR 12ミリ
オールウェザートラック専用のスパイクには、取り替え不能の固定ピンが付いているスパイクも多くあります。
現在は取替+固定のタイプが普及しています。
長い程、膝(ひざ)や筋肉に負担がかかるので、慣れない方、筋力に自信が無い方、故障がちな方は、ワンランク短めのピンを使用する事をおすすめします。
アンツーカーでオールウェザー用ピンを使用しても問題ありませんが、オールウェザートラックでアンツーカー用のピンを使用すると怒られますので十分に注意してください。
小学生がアンツーカーピンを取り扱うと危険が生じますので、土のトラックでもオールウェザーピンを使用しても良いかと思います。
スパイクピンの取り替えには、付属のハンドルを使用します。
最初、指でつまんで回し入れ、ある程度入れたところで、このハンドルでキュっと締めます。
適度の強さで締めるようにしてください。
オールウェザートラック/全天候型トラックに使用するスパイクピン
一般的に並行ピンと呼ばれる先が尖っていないピンを使用します。
基本的には、スパイクシューズのメーカーとスパイクピンのメーカーは一致させた方が良いので、メーカー別にお伝えいたします。
ミズノ並行ピン
2種類のピンがあります。
左はグリップタイプと呼ばれ、しっかりと喰いつくタイプになります。
右は二段並行タイプで、一般的なタイプになり、ほど良いグリップと反発を兼ね備えています。
どちらを選ぶかは、好みになりますが、走り高跳びや走り幅跳びといった反発を重視する種目は、二段並行タイプを選ぶ選手が多いです。
品番はグリップタイプが8ZA303、二段並行タイプが8ZA301になります。
黒色のスパイクピンもありますが、アタッチメント対応のネジ埋め込み部が長いタイプで、現在はあまり使われていません。
アシックス並行ピン
3種類のピンがあります。
軽量タイプは、1段並行ピンと呼ばれ、軽さにこだわるタイプになります。主に長距離選手が好み、短距離選手はあまり使いません。
パワータイプは、二段並行ピンとも呼ばれ、一般的なタイプになります。パワータイプとされていますが、ほど良いグリップと反発を兼ね備えています。
グリップタイプは、三段並行ピンとも呼ばれ、しっかりとグリップし路面をとらえてくれるピンになります。
品番は軽量タイプがTTP981、パワータイプがTTP982、グリップタイプがTTP983になります。
金色のスパイクピンもありますが、アタッチメント対応のネジ埋め込み部が長いタイプで、現在はあまり使われていません。
アンツーカートラック/土トラックに使用するスパイクピン
一般的に先が尖っているピンを使用します。
が、あぶないという理由から、小学生等にて先の尖っていないオールウェザートラック用の並行ピンを使用する事もあります。
基本的には、スパイクシューズのメーカーとスパイクピンのメーカーは一致させた方が良いので、メーカー別にお伝えいたします。
ミズノ アンツーカーピン
2種類のピンがあります。
シルバーはアタッチメントを必要としないタイプで、ブラックピンはアタッチメントを必要とするタイプになります。
アタッチメントを使用する事で、スパイクシューズのアウトソール部のプレートの保護に繋がります。
初~中級モデルのスパイクシューズを購入すると最初は、アタッチメント+ブラックピンが付属されています。
ネジ埋め込み部の長さが違うので、アタッチメントを使わずにブラックピンを使用すると、最後までピンが入りません。
逆に、アタッチメントを使ってシルバーピンを使うと浮いてしまって、走行中に取れやすくなってしまいます。
品番はシルバーピンタイプが8ZA305、ブラックピンタイプが8ZA306になります。
アシックス アンツーカーピン
2種類のピンがあります。
シルバーはアタッチメントを必要としないタイプで、ゴールドピンはレジナスガードを必要とするタイプになります。
レジナスガードを使用する事で、スパイクシューズのアウトソール部のプレートの保護に繋がります。
初~中級モデルのスパイクシューズを購入すると最初は、レジナスガード+ゴールドピンが付属されています。
ネジ埋め込み部の長さが違うので、レジナスガードを使わずにゴールドピンを使用すると、最後までピンが入りません。
逆に、レジナスガードを使ってシルバーピンを使うと浮いてしまって、走行中に取れやすくなってしまいます。
品番はシルバーピンタイプがTTP975、ゴールドピンタイプがTTP987になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
陸上競技で一番ややこしいのはスパイクピンですね。
以前は、ピンの穴を使わないようにする埋めピンや、アタッチメント(レジナスクロウ)に色々と種類がありました。
トラックの材質が変わるなどしてきたので、スパイクピンも色々と変わってきました。
スパイクピンの無い、スパイクも誕生しましたし、これからも時代の流れで進化していくと思います。
コメント